パリオリンピックで金メダルを獲得し、一躍時の人となった柔道女子48kg級の角田夏実選手。抜群の筋肉美と強さで多くのファンを魅了していますが、そんな彼女も一般女性と同じように体の悩みを抱えていました。今回は角田選手が最近告白した「肌の悩み」を中心に、知られざる日常生活や楽しいエピソードをご紹介します。
強さの裏にある意外な悩み「ニキビが…」
32歳の角田選手が自身のインスタグラムで明かしたのは、意外にも「肌の悩み」。鍛え抜かれた体と美しい筋肉を持つ彼女ですが、実は「アゴのニキビが月に1回ぐらいバーってひどくなる」と素直に告白しました。
所属先であるSBC湘南美容クリニックを訪問し、「人気で予約が取れないとウワサの樺山先生」にカウンセリングを受ける様子を投稿。マスク着用のため治りが悪いと相談する様子や、「口周りに赤みのある炎症性のあるニキビがある」という診断を受ける姿に、多くのファンが共感を寄せています。
金メダリストといえども悩みは同じ。「ニキビがなくて、ファンデーションのいらない肌」を目指す角田選手の素直な告白に、「これ以上綺麗になったら…緊張して直視出来ません」「ますます綺麗に」といったコメントが寄せられています。
バキバキ筋肉と減量の苦悩
角田選手が昨年のスペイン旅行で公開した水着姿の写真は、そのあまりの筋肉美に「腹筋6パッド」「腹筋バキバキやん」と話題になりました。しかし、そんな完璧な体型に見える彼女も、実は体型に悩みを持っています。
YouTubeで「今の悩みは体がでかいこと」と語る一幕も。普段は53kg程度あるという体重を、試合のために48kgまで絞る過酷な減量をこなしてきた角田選手。「絞ってないとデカい」と自ら語り、「(腹筋に脂肪が)乗っていた」と自虐するなど、等身大の一面を見せています。
パリオリンピックへの道のりでも、階級変更という大決断を下した角田選手。東京オリンピックを前に、実力者が多い52kg級から48kg級に階級を下げることを決断したものの、当時は代表選考に落選。それでもあきらめず、過酷な減量に取り組み続け、31歳にして初めてのオリンピック出場と金メダル獲得を成し遂げました。
知られざるトレーニング法と多趣味な日常
角田選手の筋肉美の秘訣は何なのでしょうか。実は彼女、休日も「体を動かすこと」が大好きなのだとか。
驚きなのは「チャリ旅」と呼ばれる自転車旅行。2020年には房総半島一周約400kmという長距離を走破しています。さすがのアスリートも「チャリ旅は3日にしておくべき」と挫折しかけるほどの過酷さだったようです。
それだけではなく、階段トレーニングや登山も取り入れ、筑波山に挑戦するなど、常に体を動かすことを意識しています。家では一般的な筋トレだけでなく、アブローラーやプランシェといった難易度の高いトレーニングにも挑戦。実はプランシェに挑戦した際には「顔面着地」してしまったこともあるそうです。
そして意外なのが、最近始めたという「ゴルフ」。「まわりがやっていて、いいなと思っていたが、きっかけがなかった」と語り、すでに5回ほどコースを回っているとのこと。「スコア120を切ることを目標にしている」と熱心に取り組んでいます。
他にも、サウナやヨガ、ロードバイク、格闘技観戦など多趣味な一面を持つ角田選手。「趣味は何かと聞かれると答えられないくらい、ありすぎる」と自らも語っています。
金メダル獲得後の新たな葛藤
パリオリンピックで日本選手として大会第1号となる金メダルを獲得し、さらには日本が夏季オリンピックで獲得した500個目のメダルという記録も樹立した角田選手。しかし、そんな彼女が表彰台の真ん中に立って感じたのは、達成感ではなく「やっと終わった」という解放感だったと言います。
「順風満帆な選手人生じゃなかったな、というのは思っていて、けがもあったり遅咲きというところもあったりして『やっと夢が叶ってよかったな』って、もう本当に解放された感じが強かった」と角田選手。
今後については「何を選んだら正解なのか…。頭がぐちゃぐちゃしている感じです」と葛藤を明かしています。実際、今年6月の世界選手権への出場も辞退。膝や肩のケガの回復に時間をかけたいという理由があるようです。
知られざる学生時代と「消えた天才」とのライバル関係
実は角田選手には「染宮杏子」という学生時代のライバルがいました。染宮さんは小学生時代にわずか30秒で角田選手から一本勝ちを収めたほどの実力者で、角田選手も「天才」と認めていたそうです。
しかし、染宮さんは高校卒業後に柔道界から姿を消してしまいました。角田選手が金メダルを獲得した今、染宮さんは柔道の指導者として再び道場に戻り、子どもたちを指導しているとのこと。角田選手の金メダルが、かつてのライバルの人生にも影響を与えていたというエピソードからは、スポーツの素晴らしさと人生の不思議さを感じます。
柔道への情熱とシミュレーション力
角田選手の強さの秘訣は、実は徹底した相手への研究と事前のシミュレーションにあるようです。
「同階級の場合は、相手の受け方や特徴などといった相手の癖を研究して、巴投げの方向などを考えていきます」「しっかり勝ち上がりを見て、対策して、研究して、こうやって相手が受けてくるだろうなというところまでしっかり考えて戦っています」と語る角田選手。
この研究熱心な姿勢が、パリオリンピックでの金メダル獲得の大きな要因となったのでしょう。そして練習中から何回もシミュレーションを行い、試合中は無意識でできるまで準備するのが彼女のスタイルだといいます。
“悩み”を持ちながらも輝き続ける等身大の姿
柔道を始めたのは小学2年生の時。父親に誘われたことがきっかけでした。当時を振り返り「父は口で説明するよりも、感覚で教えるタイプの人だったので、上手くできないときにはよく言い合いになることもあり、泣きながら練習をしていました」と語っています。
そんな小さい頃から努力を重ね、世界的な選手へと成長した角田選手。今はYouTubeチャンネルも開設し、柔道の魅力だけでなく、自身の日常や練習風景を発信しています。
肌の悩みを抱えながらも、その笑顔と実力で多くの人を魅了する角田選手。金メダリストという華やかな肩書きの裏にある、地道な努力と等身大の悩みを持つ彼女の姿に、私たちはより親近感を覚えるのかもしれません。
これからも角田選手の活躍から目が離せません!