2025年3月現在、私たちの周りではさまざまなトレンドが静かに、しかし確実に広がりを見せています。今年のキーワードは「懐かしさ」と「共感」。SNSでの「映え」から「共感」へのシフト、レトロなアイテムの復活、そして価値観の多様化を受け入れる社会の変化が見られます。この記事では、現在注目を集めているトレンドを総まとめし、その背景にある消費者心理を読み解いていきます。
Z世代発のトレンドが全世代に波及
2024年から2025年にかけて特筆すべきは、Z世代から始まったトレンドが30代以上の世代にも広く浸透している点です。特に目立つのは「꾸미기(クミギ)」と呼ばれる韓国発のデコレーション文化です。「꾸미기」は韓国語で「装飾」や「デコ」を意味し、スマホケースやバッグ、シューズなどを自分好みにカスタマイズする楽しみ方が広がっています。
また、昭和の家庭で使われていたようなグラスや、平成初期に流行ったキャラクターのマスコットキーホルダーも人気を集めています。一例を挙げると、PENTAXから21年ぶりに発売されたフィルムカメラは受注が一時停止するほどの人気となりました。電通のPRプランナーである辰野アンナさんは「女子高生たちがスクールバッグに、ぬいぐるみをたくさん付けているのを見ると、自分たちの青春が肯定されたようでうれしかった」と語っています。
さらに注目すべきは「メンズネイル」の普及です。ファッションの雰囲気に合わせてネイルを楽しむメンズが急増しており、ギャル系や韓国ストリート系など、どんなスタイルでもネイルを取り入れる男性が増えています。これは美容における性別の境界線が徐々に曖昧になっていることを示しています。
デジタルエンターテイメントの新潮流
デジタルエンターテイメントの世界では、新しいSNSアプリ「TapNow」が若者を中心に人気を集めています。スマホのウィジェットを活用して写真を共有でき、コミュニティごとに交流できる仕組みが特徴です。BeRealとは違って落書きもできる点が評価されています。
また、2021年にNetflixで配信され世界的なブームとなった「イカゲーム」のシーズン3が2025年に配信されることが決定し、大きな注目を集めています。命がけのサバイバルゲームに巻き込まれた主人公の物語は、今なお強い影響力を持っています。
ゲーム業界では「ストグラ」(ストリートグラフィティロールプレイ)という新しいジャンルが注目を集めています。配信者や実況者がキャラクターを作り、ゲーム内で生活を演じる「ロールプレイ」を楽しむコンテンツで、有名VTuberやゲーム実況者、お笑い芸人など様々なジャンルの人たちが参加していることが人気の要因です。
消費行動の変化と経済状況
消費行動においては、シェアリングサービスがさらに定着と拡大を見せています。LUUPなどの充電器や傘、ベビーカーのシェアサービスが日常に定着し、家具や家電のシェアも人気を集めています。「シェア別荘」というサービスも一般化しつつあり、月額3万円からの共同所有型プランや月額5.5万円のサブスクリプションプランが提供されています。
旅行分野では、円安の影響で国内旅行派が増加傾向にあります。特徴的なのは、単に「観光地に行きたい」という漠然とした目的ではなく、「あの宿に泊まりたい」「あの景色を見たい」などピンポイントな目的地を持つ旅行スタイルが増えていることです。地方の古民家ホテル「NIPPONIA」などを利用して地域の文化や伝統に触れる旅も人気です。
一方で、物価上昇の影響も無視できません。すき家は2025年3月18日から牛丼の値上げを予定しており、並盛の価格を450円から480円に引き上げることを発表しました。これは今年度で3回目の値上げとなり、長引くコメ価格の高騰や牛肉の値上がりが理由とされています。私たちの日常に身近な食事でさえ、経済環境の変化の影響を受けていることが分かります。
ビジネス環境における最新トレンド
ビジネス環境においては、AIの活用が一層進んでいます。特にサイバーセキュリティ分野では、生成AI(GenAI)の進化がデータセキュリティプログラムを推進しており、多くの組織はデータセキュリティ戦略を根本的に見直しています。
Webデザインの世界でも、体験型3Dモデルやイマーシブ(没入型)デザイン、AIによるWebデザインなどが最新トレンドとなっています。WebGLやThree.jsなどの技術により、3Dモデリング技術が大きく進化し、製品やサービスをより魅力的に見せる新しい方法が登場しています。
ブログ運営においては、AIを活用した日常生活の効率化、副業・パラレルキャリア、心と体の健康(ウェルビーイング)、シンプルライフとサステナブルな暮らし、地域密着型情報などが注目テーマとなっています。特に「トレンドを掴んだ人が勝つ」時代において、これから伸びる分野を見極めることが重要視されています。
2025年のトレンドが示す消費者心理
2 025年3月現在のトレンドを俯瞰すると、消費者は単なる「新しさ」よりも「懐かしさ」や「共感」に価値を見出していることが分かります。物があふれる時代において、人々は感情的なつながりやノスタルジアを求め、それが消費行動に反映されています。
また、デジタル化が進む一方で、リアルな体験や人とのつながりも重視されており、オンラインとオフラインの融合が進んでいます。シェアリングエコノミーの広がりは、所有することよりも「体験」や「アクセス」に価値を見出す消費者心理を表しています。
このような消費者心理の変化を理解し、「懐かしさ」と「共感」というキーワードを軸に、ビジネスや個人の活動を見直してみることが、2025年のトレンドを味方につける秘訣かもしれません。過去と未来が交錯する今だからこそ、時代の波に乗りながらも、本質的な価値を見極める目を養っていきたいものです。